大型ビジョンは明らかに違法です
いろいろ調べてみて、一つ大きな勘違いをしていることに気づきました。
東京都の「環境確保条例」
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/air/noise_vibration/rules/speaker.html
は、「車から商業宣伝目的でスピーカーを鳴らす行為」だけでなく、「商業宣伝を目的とする拡声機の使用」なら種類を問わず対象としているので、「アドカー」はもちろん、「大型ビジョン」もこの条例による規制の対象となるはずです。
これは「アメニティ」19号掲載の「次々に建てられる大型ビジョンを廻って」(山岸輝誉香さん)を読んで気づきました。

そうすると、渋谷や新宿、その他もろもろの地域に乱立している大型ビジョンは、ほとんどがこの条例のうち、少なくとも、

1 午後7時から翌日午前8時までの間は、拡声機を使用しないこと。

2 拡声機を使用するときは、使用時間は1回10分以内とし、1回につき15分以上の休止時間をおくこと(同一場所において使用する場合に限る。)

4 拡声機(携帯用の拡声機を除く。)の間隔は50m以上とすること。

に違反しているとみて間違いなさそうです。
さらにビジョンによっては、

5 地上10m以上の位置で拡声機を使用しないこと。

6 地上5m以上の位置で拡声機(携帯用の拡声機を除く。)を使用するときは、拡声機は道路方向に平行にし、かつ、水平方向から下方30度から45度までの角度で使用すること。

に違反しているものも多いでしょう。

3 幅員5m(自動車による等移動して拡声機を使用する場合にあっては4m)未満の道路において拡声機を使用しないこと。

だけは、さすがに「道幅5メートル未満」という細い道路に面した場所に設置された大型ビジョンというのがあるかどうか知りませんので、なんとも言いようがありませんが。

また、

7 拡声機から発する音量は、別表に掲げる音量の範囲内とすること。

を見ると、地域の用途によって許可される音量が段階的に変化していますが、もっとも大きな音量が許されている「第3種区域」で上限が75デシベルですから、まさに本日計測した渋谷と新宿の大型ビジョンが、そのギリギリの線を狙ったものである(らしい)ことがわかります。

いずれにせよ、いくつかの点においては間違いなく条例違反であることが明白なので、いずれ都や各区市に対してなんらかのアクションを起こしてみるべきかもしれません。

なお、これら大型ビジョンを取り扱う業者の団体で「一般社団法人日本パブリックビューイング協会」というものがあるようです。
http://www.jpva.or.jp/index.html
「災害発生時には、屋外を往来する人々に直ちに緊急災害情報を発信いたします。その為の送受信の設備と情報源との連携体制を整えます。」などとご立派なお題目を並べて行政に取り入っている姿勢が見え見えです。
取り入れられて甘い汁を吸っているのは、どこの誰なのでしょうか?

カテゴリ:池袋・新宿・原宿・渋谷
渋谷、新宿、原宿で騒音測定をしました、その2
さらに、たまたま帰りに立ち寄った原宿では、駅の音量を測定しました。
というのは、改札口からホームへの連絡通路全体で、「奥州平泉の旅がどうのこうの」といった東北旅行の宣伝が、何カ所ものスピーカーからエンドレスで流されていたからです。
それだけでもたまったものではありませんが、なんと連絡通路の途中では、駅員が一人ハンドマイクを持って、「通路は左側を歩いてください!」と絶え間なく絶叫を繰り返していました。
これはあまりにひどいと思い音量を測定してみた結果、その駅員から5メートルほどの距離で、実に94デシベルという信じられない結果が得られました。
(原宿駅旅行案内放送と駅員ハンドマイクの音声ファイル)

当然、その駅員の横を通る乗客の耳元には、94デシベルではすまない超大音量の「左側を歩いてください!」の絶叫が、へたをすると5センチ先、10センチ先という至近距離から無理矢理押しつけられるわけです。
こんな大音量の絶叫を耳元でダイレクトに聞かされたら、難聴の症状があらわれてもおかしくないでしょう。

屋根と壁に囲まれた距離わずか十数メートルの連絡通路で、なぜわざわざハンドマイクを使って絶叫する必要があるのでしょうか。GWで混雑していたため「左側を歩け」と指示を出す必要があったとしても、肉声で十分に間に合う環境のはずです。
さすがにこれは常軌を逸している行動としか思えません。

測定を終えたあと、わずかに絶叫が途切れた瞬間を狙ってその駅員の横を通り抜けてホームに向かいましたが、もしあれを耳元で聞かされたら、そのときは傷害罪で訴えようとまで本気で考えたほどです。

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渋谷、新宿、原宿で騒音測定をしました、その1
本日、私を含め会員3人で、渋谷、新宿、原宿で騒音測定をおこないました。

渋谷駅前のスクランブル交差点や宇田川町交番の周辺には、多数の大型ビジョンがあります。測定の結果、これらの音量はいずれもおおむね75デシベル前後でした。西武新宿駅の向かいにあるヤマダ電機壁面の大型ビジョンも同様でした。

この測定は、市販の騒音計を使い、ビジョンからの距離といった測定条件はあまり厳密に考えずに路上から測定したものです。
また、雑踏の音や車の走行音など、周囲の暗騒音からビジョンの音だけを切り分けて測定するのは不可能ですから、この75デシベルという数値は、これら暗騒音とビジョンの音が渾然一体となった「その場全体の音量」ということになります。ただ、暗騒音が大型ビジョンの音量より大きいとは常識的に考えにくいので、実質的にこの数値が大型ビジョンの音量を示しているとみていいと思います。

あのような騒音は、実感として90デシベルくらい軽く出ているのではないかという印象があったのですが、75デシベルという意外なほど低い数値が出たので驚きました(低いといっても75デシベルは十分「やかましい」レベルなのですが)。
http://www3.ocn.ne.jp/~oshimas/035.html

この結果をどうとらえるかは、あのような音を「好き」か「嫌い」により異なってくるでしょう。
それについてショックだったのは、さきほど見つけた、東京都が2010年11月に発表している「都民生活に関する世論調査」の結果です。
この中の「屋外広告物」についての世論調査では、なんと大型ビジョンの存在を「良い」ととらえる人のほうが、「悪い」ととらえる人より多いのです。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2010/11/60kbo136.htm
これでは、街が騒がしくなる一方なのは当たり前ですね……。

大型ビジョンの次に、ここ数年、都内の繁華街で多数見られるようになった「アドカー」の音量を測るつもりだったのですが、雨のせいでアドカーが通るのを屋外で待つのが難しかったので、これは取りやめにしました。
じつはアドカーの存在についても、上記の東京都の世論調査で発表されているのですが、こちらは「良い」より「悪い」のほうが上回っており、さらに「悪い」理由の中では「音がうるさいから」がトップにきています。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2010/11/60kbo137.htm

大型ビジョンやアドカーの法律面での規制については、今回ざっくりと調べてみたのですが、両方とも「東京都屋外広告物条例」
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/kenchiku/koukoku/index.html
に該当する媒体だと思われます。この条例は基本的に「広告の面積は壁面(車体)の10分の3以下でなければならない」といった、見た目や設置の仕方についてばかり規制している条例のようで、「屋外広告から音を鳴らす場合は●デシベル以下でなければならない」といった、「音」に関する表記はまったく見当たりません。
ですので、条例の面から「音を小さくさせてくれ」と役所に要求するのは、現時点では難しいということになってしまうのかもしれません。
このような時代遅れの条例を、都はいつまでそのままにしておくつもりなのでしょう。

ただ、アドカーについては、「車から商業宣伝目的でスピーカーを鳴らす行為」を規制している「東京都環境確保条例」
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/air/noise_vibration/rules/speaker.html
にも該当するはずですし、明らかにこの条例に違反する音を鳴らしていると思われます。
アドカーは上記の世論調査でも「悪い」という都民の声のほうが大きいのですから、しっかりとこの条例に基づき規制してくれればいいのですが、残念ながら都が自主的に取締りに乗り出すといった話は、今のところまったく聞こえてきません。

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Author:S.B
市民グループ「静かな街を考える会」会員S.Bのブログ。日本の街にあふれるスピーカー騒音や絶叫騒音、うるさい接客、醜い景観などの問題について書き綴っています。

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