廃品回収車には110番
車で町を走り回る廃品回収業者(不用品回収業者)の騒音は、私の実感では昔からあったものが徐々に減ったものの、6、7年ほど前から急激に増え、それが2年前をピークに再び減りつつある気がします。業界のことを調べた統計など存在しないはずですが、もしあればたぶんそういう数字が出ているのではないかと思います。
私が最初に「静かな街を考える会」に連絡をとった2010年の夏頃は、家の周りに来る廃品回収業者のやかましさがピークの頃で、今はそれに比べればずっとましな状態になっています。たぶんそれは全国的に同様なのではないかと思います。
うちの近所はピーク時には1日3台、4台(ひどいときは5台、6台も当たり前)も廃品回収の車がやってきましたが、今は週に3、4台というところまで減りましたから(もちろん、それでもうるさいのですが)。

廃品回収業者が減った理由はいろいろ考えられるのですが、

●廃棄物の輸出価格や、廃棄物から取り出す鉄などの資源価格が値下がりして商売が難しくなった。

●7、8年くらい前に業界に参入して、ぼったくりを繰り返していた大手業者(再生工房)が2年前に摘発され、それからも同じようなことをしている業者が何社も摘発されているので商売がやりにくくなった。

●業者のスピーカーが聞こえたら、「うるさいのでなんとかしてください」という理由で警察を呼べば、職質をしてやめさせてくれるという認識が広まってきたので、110番通報する人が増えてきた(私もやっています)。

●そもそも家庭から廃棄物を回収するには、自治体から「廃棄物処理法」に基づく「一般廃棄物収集運搬」の許可を得る必要がありますが、廃品回収業者はこの許可を持っていません。持っているのは、自治体から毎日のゴミ回収や粗大ゴミの回収などを請け負っている業者で、これら正規の業者がスピーカーを鳴らして町を流すことはありません。
ちなみに許可を得た業者は車体に許可番号を明記する義務があるので(毎日のゴミ回収をしている業者の車のボディを見ると、必ず許可番号が書かれているのがわかります)、書いてなければその時点で無許可の違法業者であると判断することができます。
こうした違法な廃品回収業者の存在は、長い間「違法なのに野放し」という状態だったのですが、環境省や警察がここ数年で少しは厳しく目を光らせるようになったようです。
以前は「ぼったくりをした」「山林に廃棄物を投棄した」という明確な犯罪行為があってはじめてこうした業者の摘発をしていたのですが、最近は「無許可で家庭から廃棄物を回収した」という容疑で業者を摘発する事例が増えてきたようです。

というところでしょう。

ただし残念ながら、業者のスピーカーがうるさいという理由で警察を呼んでも、警察には「音」を理由に業者を摘発する法的な根拠がないので、「迷惑だという通報があったのでやめなさい」という注意で終わります。
廃棄物処理法違反は警察の管轄ですが、これに基づいてその場で摘発してくれるということはまずありません(何が廃棄物かという認定が難しいこともあり、まだそこまでの段階には至っていません)。
ぼったくりや脅迫を受けた場合は、もちろん警察は捜査してくれますが、そもそもそれはこうした業者を「利用」するから受けてしまうのであって、利用しなければ関係のないことです。

環境省も警察も、こうした業者の存在が違法であり、国民は利用しないようにという通達を出して締め付けを厳しくしてきているのですが、それはどう見ても自分たちの利権(リサイクルによって得られる権益を確保し、将来的には業界を天下り先にする)のためとしか思えず、音の問題とはなんの関係もないところが残念です。
まあ、利権のためであれなんであれ、結果的に業者が減り静かになるのでそれはそれでいいことなのですが、いずれは自治体を通した粗大ゴミの回収価格が値上げされるとか、今でもややこしいゴミの出し方がますます面倒なことになる、といった弊害を生む可能性はあるのかもしれません。
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カテゴリ:廃品回収・移動販売
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Author:静かな街を考える会 別館
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