Jアラートに苦情を言う住民は国民の敵!?
本日の朝日新聞朝刊に、またJアラートの記事が載っていました。
Jアラートを整備していない自治体や、整備していても自動起動機がない自治体、自動起動機があっても実際には使っていない自治体などの数を報道したものです。
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これによると、全国1728自治体のうち、Jアラートが未整備なのは9自治体(0.5%)。
整備していて自動起動機もある自治体は1241自治体(72%)。つまり、Jアラートは整備しているが自動起動機がない自治体は478で、自治体全体の28%ということになります。
この「Jアラートは整備しているが自動起動機がない478自治体」のうち、予算不足などを理由に「今後も自動起動機に対応する予定がない」としているのは294自治体(62%)だそう。逆に言えば、残りの184自治体(38%)は「いずれ自動起動機に対応する」つもりのようです。
ここまでの数字は、なんとなく「そんなところだろうな」とイメージしていたものに近いような気がします。

この記事の締めの部分では、「自動起動機はあるが実際には使っていない自治体が91ある」という報道をしているのですが、ここが一番の問題です。
「Jアラートも自動起動機もあるが、自動起動機は実際には使っていない」自治体が91ということは、Jアラートも自動起動機もある自治体のうち7%ということになります。
これらの自治体が自動起動機を使わない理由としては、「住民から苦情が来る」「東日本大震災時のように何度も流れると困る」といったものがあげられているようですが、これは当然の見識ではないでしょうか。
震度1だの2だのといった小さな地震や、本当に発生するかどうかわかりもしない竜巻だののために、いちいちやかましい「ご注意放送」を流されたらたまったものではありません。
そのようなバカバカしい自動起動機を使った放送に対して、わずかながらでも「うるさいからやめろ」というまっとうな苦情を言う住民がいることは、とても喜ばしいことだと思います。

それなのに、この朝日新聞の記事では、一見すると自治体の動向や数字を客観的に伝えている報道のように読めますが、明らかに「自治体にJアラートの放送をためらわせているのは、苦情を言う住民のせい」という嫌みを込めた見出しの付け方や落ちの付け方をしています。
「Jアラートを整備しない自治体、自動起動機を整備しない自治体、自動起動機があるのに使わない自治体はけしからん! もっと全国に強制的に放送をまき散らすべし! Jアラートの放送に苦情を言う住民など国民の敵だ!」とでもいいだけなムードを明らかにただよわせています。

「『みんな』のためになら『個人』が騒音だと感じようが迷惑だと感じようが、そんなことはどうでもいい!」
「どんなにささいなことでも、セキュリティの不安を解消するためになら、大音量の放送をまき散らすのも正当化されるんだ!」
「その放送が本当に問題の解決に役立つのか? 頭のいい効率的なやり方なのか? そんなことは知ったことではない! とにかく大声で叫べばそれでええんや!」
Jアラートや防災無線だけでなく、けたたましい駅のアナウンスから、いちいち音楽を鳴らしながら走り回るゴミの回収車まで、日本を覆い尽くしている「バカ放送、絶叫騒音」の根っこにあるくだらない考え方が、こんな短い新聞記事の中からでもよく見えてきます。

米軍基地だのオスプレイだのの騒音についてはやたらと問題視されていますが、「セキュリティのためなら、騒音も許されるんや!」というのなら、オスプレイの騒音だって許容すればいいのでは? ああした騒音に対しては国民もマスコミも「やめろ、やめろ」と大合唱をするくせに、なぜ、同じように過剰で迷惑な騒音、例えば駅のけたたましい、耳をつんざくようなアナウンスにはほとんど誰も文句を言わないのか(私は言い続けてますが)? 言う人がいてもまったく変わらないどころか、ますますひどい騒音公害になり続けていく一方なのか?
不思議で不思議で仕方ありません。
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カテゴリ:防災無線・広報車・夜回り
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