Jアラートなんていらない
本日の朝日新聞夕刊に掲載されている、子ども向けの「ニュースのおさらい」という記事で「Jアラート」を取り上げていますが、これがとんでもない内容です。

『「大地震が起きる」「日本が外国から攻撃されそうだ」。そんなことが前もってわかったとき、住民にできるだけ早く伝え、避難したり身を守ったりしてもらうために作られたのが、Jアラートのしくみだ。』

と、まずは解説から始まります。そして、東日本大震災や北朝鮮のミサイル発射の際、停電や役所の設定ミスといったトラブルばかりで、100億円もかけたシステムがろくに動作しなかったことを伝えています。

そこまではいいのですが、この記事を書いた太田泉生という記者は、これらのトラブルについて主観で、

『(Jアラートを)ちゃんと使えるか調べ、改善する機会にはなった。』

と、Jアラートの存在や税金の無駄遣い、自治体職員の怠慢を肯定するかのような書き方をしています。
さらに、

『(Jアラートの)自動起動機のない役場が、まだかなり残っているのも問題だ。』
『(自動起動機がないと)職員が情報に気づかなかったり、放送までに時間がかかったりすれば、住民に知らせるのが遅れてしまう。』

と、Jアラートや自動起動機になんの疑問を持たず、「どんどん増やすべきだ」と読める主張をしています。

いったいぜんたい、日本人というのは情報を流す側も受け取る側も、どうしてこんなに「あれも注意したい、これも注意したい!」「あれも注意して、これも注意して!」という欲望ばかり剥きだしにするのでしょうか(まあ、理由はわかっています。お互いに「責任をなすりつけ合いたい」ということなんでしょうが)。

竜巻のような災害の被害を、最小限に食い止められればそれに越したことはありませんが、わずか1%の的中率のため日常的に注意報を流したからといって、うるさいだけでなんの意味があるのでしょう。意味があるどころか、流せば流すほど「おおかみ少年効果」によって、本当にいざというときに避難が遅れる原因になるのは間違いないでしょうね。それを情報を流す側も受け取る側も、まったくわかっていないのです。

以前、防災に関するプロと話をしたとき、その方が「地震速報なんて、なんの意味もないですよ」と苦笑いをしていました。
「地震が起きるわずか数秒前に警報を鳴らしたからといって、いったい何ができますか。そんな無駄なことに金をかけるくらいなら、誰もが家に耐震補強や耐火補強ができるよう補助金を出すほうが、防災にはよほど効果的です」
と話してくれました。私ももっともな考え方だと思います。
その方は実際に自治体に補助金制度の導入などを提案したこともあるらしいのですが、役人はまったく聞く耳を持たなかったそうです。

その一方、今回のJアラートの件でわかるように、役人は「無駄な情報を垂れ流す」ことばかり夢中になり、住民も「なんでもいいから聞かせてくれ!」という要求ばかりする。その結果が「ろくに動作しない」「何も起こりませんでした」「聞いていませんでした(聞こえたけど気に留めませんでした)」という事例ばかりというありさまなのですから、あきれてものも言えません(思い切り言ってますが)。

この記事によれば、
「消防庁は今後、全国で定期的に(Jアラートの)試験放送をして、単純ミスを減らそうとしている。」
「国は今後も、自動起動機を増やしていく考えだ」
のだそうです。
定期的な試験放送というのは、月に一度でしょうか、週に一度でしょうか、まさか毎日なのでしょうか。
国はJアラートを使って国民をさらなる「情報インフレ」にさらし、「ロバの耳」の持ち主ばかりにさせたいようです。
そんなことをすればするほど「災害に弱い国」になると、私は断言したいですね。
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カテゴリ:防災無線・広報車・夜回り
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