音に対する配慮がなさすぎる日本
「静かな街を考える会」は拡声器騒音についての会なので、私もここでは主にそのことしか書いていませんが、実はいわゆる近隣騒音にも、これまでずいぶん悩まされてきました。
その中でも特にひどかったのは、以前住んでいた場所で、斜め向かいにあった工務店の騒音ですね。
朝8時から夜7時頃まで、大工仕事の作業音が一日中続いて頭がおかしくなりそうでした。

第一種専用住宅地で、こんな工場(個人工務店も立派な工場ですから)の騒音が許されていいのか?と思い、市役所の環境課に相談をしに行きました。
当時は法律や条例を自分で調べることまで頭が回らなかったので、職員が「とりあえず話をしてみますから」というのに任せただけなのですが、結果はさんざんでした。

市の職員が「近隣から苦情が来ていますが」とおだやかに話をしたらしいのですが、「こっちも仕事なんだ」「今さらそんなことを言われても」と抗弁するばかり。
結局、作業中は防音シートをしてなるべく音漏れを防ぐ、という案で落ち着いたという報告を受けましたが、作業場の入り口にすき間だらけのシートを張ったからといって音が防げるわけもなく、そもそもシート自体しばらくすると約束を破って外してしまい、何も状況は変わりませんでした。

そうこうしているうちに、騒音のこととは関係なく私がそこから引っ越すことになったので、以来、その工務店の騒音がどうなっているのかはわかりません。
ちなみに、私が転居した後に、その工務店の真向かい5メートルの場所に建売住宅が6棟ほど建ったことを知ったのですが、そんなところに住んだ住人はまともな暮らしができているのだろうかと、今でもときどき思います。

「●●だから音が出るのは仕方ない」というのは、騒音主がよく言う言いぐさで、「仕事だから」はその筆頭です。
しかし「仕事だからこそ、法律や条例、近隣マナーをきちんと守るべき」が正しいのであって、この言いぐさはまったく勘違いしているんですよね。
なのに、日本人は「仕事だから」をまるで魔法の言葉のように思っている。
特に、大企業については「コンプライアンス」などと言って、たとえ建前であっても法律や条例を守ることにある程度神経質になってきているように思いますが、騒音問題についてはむしろ個人商店が問題で、「仕事だから」ではなく「商売だから」という言いぐさが相変わらずまかり通っている状態がまったく変わらない。

また騒音主以上に、嘆かわしいことに騒音被害を受けている側も「仕事だから」「商売だから」と言われると「仕方ない」「お互い様」などと思いがちなところが、私にはわけがわかりません。
「お互い様」というのは、「お互いに迷惑をかけあっているから我慢しあおう」というときに使う言葉であって、向こうがこちらに一方的に迷惑をかけているだけでこちらは向こうに何もしていないのに、なぜそれが「お互い様」になるのか不思議です。

この言いぐさは「仕事」以外にも、「家族がいなくてさみしいから(ペットを飼う)」「子どものためだから(ピアノを弾く)」などたくさんありますが、どれも本当に勝手な言い分だと思います。

以前書いた犬の鳴き声以外にも、数年前に別の家に犬の鳴き声の苦情に行ったことがありますが、そこは老人の一人暮らしで、たまたま拾ったという犬を2匹、ろくにしつけもせず庭で放し飼いをして、とんでもない鳴き声(というより大型犬2匹の吠え声)を深夜まで響かせていました。
私が苦情に行くと、「だって、だって」の言い訳オンパレードです。
「だって、どうやってしつければいいかわからない」
「だって、今さら手放すのはかわいそう」
「だって、家の中で飼うのは不衛生だし(庭で飼って周囲に騒音をまき散らすのは平気だが、中で飼って自分の家が不衛生になるのは嫌。なんて勝手なんでしょうね)」
「だって」「だって」。

結局、私が「とりあえず犬を柵で囲んで、周りが気にならないようにしてみなさい!」という具体的な方策を伝えたところそれを実行したようで、それ以来、たまに吠え声が聞こえますが、我慢できる範囲なので黙っています。

しかしこんな例は、今回の犬の鳴き声もそうですが、枚挙にいとまがありません。今現在、他の近隣騒音でも悩んでいることはあります。
まあ都会に住んでいる以上、ある程度の近隣騒音は仕方がないと思うしかないのはわかっていますが、それにしても日本は「音に配慮する」文化がなさすぎますし、だからといって田舎に引っ込んだとしても、下手をすれば1日何回もの防災無線の放送に悩まされる可能性もある。
日本にいる以上、どこにも行き場なし、です。
関連記事


カテゴリ:近隣騒音
TOP PAGE

 <<(次)嫌がらせで夜間作業をする工務店

やっぱりあった「震災黙祷放送」その2(前)>>
 
■パンくずリスト

TOP PAGE  >  近隣騒音 >  音に対する配慮がなさすぎる日本

■プロフィール

Author:静かな街を考える会 別館
市民グループ「静かな街を考える会」会員のブログ。日本の街にあふれるスピーカー騒音や絶叫騒音、うるさい接客、醜い景観などの問題について書き綴っています。

下記の「カテゴリ」から、気になるテーマを選ぶと読みやすいと思います。また「ブログ内検索」で検索すると、その言葉の含まれたエントリー一覧が表示されます。

「静かな街を考える会」については、このブログのトップエントリーで簡単にご説明しています。詳しくは「静かな街を考える会」のホームページをご覧ください。

■最新記事
■カテゴリ
■月別アーカイブ

■全記事表示リンク
■ブログ内検索

■会員の著書
■リンク
■RSSフィード
■QRコード

QR

■アクセスカウンター

FC2Ad