「環境の専門家」も音にはまったく無頓着
 あまり内容のないエントリーです。ただの愚痴。

 数年前、仕事である大学の教授に会うため、研究室に行きました。
 その教授はエネルギーの専門家です。立場としては「原発はやめよう、火力発電も減らそう、風力や地熱を活用した『人と地球にやさしい』エネルギー政策に転換しよう」という人。本音を言えば私はそういう話題にあまり興味がないんですが、仕事が発生したので打ち合わせに行ったわけです。
 研究室は狭いので、と会議用のスペースに案内されました。8畳ぐらいの個室にテーブルと椅子が並んでいます。

 ドアを閉めると、教授がおもむろにパンツを下ろし「さあ、君も脱ぎなさい。むふ」と迫ってきて……ということではなく、打ち合わせはスムーズに始まったのですが、15分ほどすると天井から大音量の校内放送が。
 「学生課から夏期特別講義のお知らせです。履修登録を済ませていない学生は、締め切りまでに必ず……」

 もちろん内容まで覚えていませんが、だいたいこんな感じの放送です。これが個室の天井に設置されたスピーカーからガンガン響いてきて、目の前にいる相手と会話をするのもひと苦労というけたたましさ。
 教授は「うるさいっすよね」と苦笑い。私も「ええ、まあ」とあいまいに返事をするしかありません。しばし見つめ合う二人。

 なんとか放送に負けないよう、大声を張り上げながら打ち合わせを続け、しばらくするとようやく静かに。しかし、また10分ほど経ったところで「お知らせです。理学部の中間試験の日程は……」
 再び、大声を張り上げながら会話をするはめに。結局、1時間ほど打ち合わせをする間に、3回も校内放送を聞かされました。

 もちろん(そんなん、掲示板に貼り出しておけばええんちゃうんか、と言いたくなるようなことまで放送している点をあえて無視すれば)、大学の校内で校内放送をするのは別にかまわないし、いちいち部外者が口出しすることでもないんでしょうが、よくわからないのは、わざわざ狭い個室の中にまでスピーカーを取り付けていること。廊下に流れる放送だけで十分聞こえるのに、どうしてそこまでする必要があるのか実に不思議です。

 しかも、このスピーカーはスイッチを切ることも音量を調整することもできません。教授自身が「ちょっとうるさいよね」と言うから「スイッチ、切れないんですか」と聞くと「切れないんだよ」ということでした。わざわざアンプ内臓のスピーカーを取り付けるわけないだろうから、当然でしょう。

 その大学は理工学系なので、教員には音響を含む「環境のプロ」が何人もいます。私が打ち合わせをした教授は前述のとおりエネルギーが専門ですが、それだって「エコや、エコや!」と言うわけで、まさに「環境の専門家」なのです。
 大学の案内を見ると、お決まりの「緑あふれる××キャンパスは、大きな窓から明るい陽射しが差し込み……」という美辞麗句のオンパレードで「環境の良さ」を誇っています。

 それなのに、校内放送という「音」についてはまったく無頓着。「環境の専門家」が揃って「こんな放送はうるさい。スピーカーは廊下やロビーにあれば十分だ」と教務課にねじ込んだりすれば、少しは改善されるんじゃないの?……という気がしなくもないんですが、たぶん、彼ら自身もそこまでするほどのことじゃないと思っているんでしょう。

 環境、環境と言うけれど、環境って何かね? そんな問い掛けをしてもどうせ無意味なのがこの国なんだろう。ただただ、そんな印象が残った出来事でした。それだけです。
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