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刑務所と変わらない「戸別受信機」のある町
 先日の朝日新聞別刷り「GLOBE」で、「日本の集落」という特集をやっていました。海外から日本に来て田舎暮らしをする外国人のコメントもいくつか掲載されているのですが、その中にこんな内容がありました。

――――――

ジョン・エジー(31)
オーストラリア出身
三重県大台町在住

 母国オーストラリアのシドニーで出会った日本人女性と結婚を決め、今年の春、日本に来ました。三重県大台町の山あいの集落で、空き家だった一軒家を借り、2人で暮らしています。

 田舎に住みたいと希望したのは私です。自治体が集落活性化のために空き家の情報を提供してくれる「空き家バンク」の制度を利用して、今の家を見つけました。

(中略。田舎暮らしのいい点をいくつか挙げたあと)

 ただ、気になることもあります。たとえば家の中に防災無線のスピーカーがあることです。プライベートな場所であるはずの家の中で、役所や集落の放送を聞かされるのは、オーストラリアでは受け入れられにくいと思います。でも、災害のときなどに無線が便利なことは分かります。(後略)

(聞き手・左古将規)

日本の集落.jpg

http://globe.asahi.com/feature/article/2014121800004.html?page=4

――――――

 家の中に防災無線のスピーカーがある、というのは、戸別受信機のことなんでしょう。ネットでざっと検索すると、三重県大台町は屋外に防災無線のスピーカーがあって、さらに戸別受信機まで全戸に取り付けている(取り付けつつある?)ようです。

 ふーん。

 私は本会の機関誌『AMENITY』を読んで、自分が体験したことがないスピーカー騒音が世の中にたくさんあることを知りましたが、中でも一番びっくりしたのは戸別受信機の存在。『AMENITY』30号には、奈良県のある市で暮らし始めた人の嘆きが掲載されています。

 アパートに入居すると、すぐ電器屋がやって来て部屋の中に「スピーカー」を取り付けられた。その日から毎晩7時になると、「●丁目の●●さんがお亡くなりになりました」「明日は小学校の廃品回収の日です」「班長さんは回覧板を取りに来てください」などと、自治会の定時放送が大音量で鳴り響くようになった。そして夜中だろうがなんだろうが、(どんなに遠くても)市内で火事が発生するとサイレンで叩き起こされるのだそうです。

 ちなみにこのスピーカーは、音量を調整することも電源を切ることもできないようです。三重県大台町の戸別受信機も、「役所や集落の放送」というからには、どうせこうしたくだらない放送まで強制的に聞かせているんでしょう。

 私は「屋外スピーカーは廃止する」「戸別受信機のスイッチは住民の自由意志でオン・オフできる(音量も調整できる)」「放送は災害関連に限定する」「テストと称して放送するなら、週に一度、時報などの短い音を鳴らす程度にする」という条件なら、公共空間をすべて音で支配する屋外スピーカーより、戸別受信機のほうがまだましだと考えますが、屋外スピーカーに加えて戸別受信機まである、しかも、むやみやたらと町内会レベルの連絡にも使われるなら、そんな町は刑務所と変わらないと思います。

 このエジーさんも、<災害のときなどに無線が便利なことは分かります>と言っていられるうちは幸せでしょうが、そのうち「まるで刑務所で、看守に命令されてる気分だ!」とならなければいいのですが(まあ、よけいなお世話だね)。

 ところで、スピーカー放送と「ファシズム」との関連はよく指摘されるところですが、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ主演の映画『特別な一日』は、スピーカーから「誰もがこの放送を聞け!」と強制される生活の異様さが伝わってきます。

 第二次世界大戦前夜、イタリアにヒトラーを迎え記念式典が開かれる日、ローマのアパートで冷たい夫に無視されながら子育てに追われる主婦(ソフィア・ローレン)と、ファシスト政権に反対して職を失ったラジオアナウンサー(マルチェロ・マストロヤンニ)の、一日だけの出会いと別れを描いたこの映画は、劇中、屋外スピーカーから式典の実況中継やプロパガンダの叫びが絶え間なく流れ続けます。

 昂揚しきったプロパガンダ放送と、人生に疲れて何もかも投げ出してしまいそうな中年男女の逢瀬の対比が見事なこの映画は、「お前らはみんな、こう考えろ! こう行動しろ!」と、選択の余地なく押しつけられる暮らしの惨めさが鮮やかに描かれた名作です。

 ま、防災無線に限らず選挙カーから駅の構内アナウンスまで、「大声で叫ばれること」「一挙一動を指示されること」が大好きで、「世界で最も成功した集団主義国家」と言えるのが日本という国。
 どんなに幼稚な内容でも常にメッセージを浴び、命令されることを「自ら望む」日本人に、その危うさに気づいてくれと言ってもどーせ無理なんでしょうけれども。
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Author:静かな街を考える会 別館
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