だから「路上ライブ解放区」でも作れっちゅ~の
 こういうことが、必ず起きると思ってました。10月8日の朝日新聞朝刊から。

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新宿駅前で無許可ライブ容疑、アイドルら10人書類送検

 東京・新宿駅前の路上で無許可でライブをしたとして、警視庁は8日、関西を拠点に活動する女性アイドルグループのメンバー7人を含む18~26歳の男女計10人を道路交通法違反(道路の不正使用)の疑いで書類送検し、発表した。

 メンバーの他に書類送検されたのは、グループ責任者の男(24)=大阪市=と、24~25歳のものまねタレントの男2人=同。

 新宿署によると、10人は8月13日午後1時20分から午後2時10分ごろまで、新宿区新宿3丁目のJR新宿駅南口前の歩道で、道路使用許可を得ずにライブを開いて客を集め、道路を不正に使用した疑いがある。

 グループはこれまでに少なくとも9回、新宿駅前で路上ライブを開きCDを販売。その都度、署が注意し、誓約書を書いていた。

 新宿駅周辺での路上ライブをめぐっては、今年に入って545件の苦情などが寄せられているという。

路上ライブ書類送検.jpg

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 以前のエントリーに書いた通り、このままならそのうち、バカな自称ミュージシャンだのアイドルだのの間で、路上ライブをめぐって場所取りの喧嘩や殺人事件なんかも起きるんじゃないですかね。いや、もう起きてたりして。

 こういうことにならないよう、誰もが「道路は公共物である」という認識を持ち、「道路を私的に占有しない」よう心がけ、「違反した者は取り締まる」ことが必要なのに、日本人というのは「公共」という概念が理解できないのだからどうしようもありません。
 廃品回収車や移動販売車の騒音、デモや政治屋の演説、商店街のアナウンスやBGM(おまけに、おびただしい数の違法看板やはみ出し陳列!)まで、ライブに限らず日本の道路というのは「やりたい放題」の場所ですからね。

 「道路を私的に利用するな。路上ライブはやめろ」と言うと、「表現の自由をなんだと思ってるんだ!」などとわめく人間がたくさんいるようですが、公共の場である道路で大きな音を出さない、私的に占有しないというのは「表現の自由」ではなく「社会的規則」の話。「車は左、人は右」と同じ社会のルールの問題です。
 路上ライブができない=あらゆる表現活動ができないわけじゃないんだから、音楽をやりたい人間は自分でCDを作って売ったり、ライブハウスで演奏したりすればいいだけです。

 それでも、CDを作ったりライブハウスに出演したりするほどのカネも実力もない自称ミュージシャン連中が、「もっと手軽に、カネをかけずに演奏できる場所が欲しい」と考えるのも、わからなくはありません(ずいぶん自分勝手な望みだとは思いますがね)。
 だからこそ、行政や警察が「ここで演奏するならいいぞ」というしっかりしたルールのもとで、路上ライブ解放区を作ればいい。
 これも以前のエントリーに書いたことですが、新宿なら歌舞伎町のコマ劇場前なんかぴったりです。秋葉原も、どうせあれだけやかましくて、もう無茶苦茶な町になっているんだから、電気街の道路を路上ライブOKと正式に認めてしまえばいいんです。都内ならほかに、渋谷や池袋あたりに1カ所ずつあれば十分でしょう。

 もちろん、これらの場所を野放図に「路上ライブOK」にするのではなく、曜日や時間を区切り、申込み制にすること。先着順か抽選かなど細かいことはともかく、税金で整備された公共の道路を無料で使わせるのはおかしな話なので、演奏者からは1000円程度でも道路使用料を取るべきでしょうね。パーキングと同じことですよ。
 どうせなら、CDの売り上げや聴衆の「お布施」からも、その場で何%かマージンを取ったらどうですか? 警察や公務員のみなさんも裏金が作れてうはうはだ!

 もっとも大切なのは、近隣住民に「ここを路上ライブOKにしていいか」と聞いて100%の同意を得ること。コマ劇場周辺に住んでいる人がいるのかどうか知りませんが、秋葉原の場合、再開発された青果市場周辺には、まだ古くからの住民がいるので、その人たちの中から一人でも「迷惑だ」と反対されたら中止すべきでしょう。

 そういうふうに「ライブができる場所を作ってくれ」という声を上げず、路上で身勝手な演奏ばかりする自称ミュージシャン連中も、前向きなアイデア一つ出そうとせず、ただ誓約書(そんなもの、法的にどんな意味があんの?)を書かせ、従わなかったら見せしめに吊し上げるだけという警察も、知恵を出したり「公共とは何か」を考える力がなさすぎる。
 だいたい、今回の事件も「書類送検」で終わらせるだけじゃ、なんの抑止力にもならないんじゃないですかね。どうして「逮捕」しないのか理解に苦しみます。

 ところで、以前のエントリーで取り上げた朝日新聞の記事は、同じ新宿駅南口の路上ライブを情感たっぷりに褒めそやしていたわけですが、今回の事件を受けて、記事を書いた上沢博之という記者や朝日新聞は、路上ライブのあり方についてどう考えるのか。ぜひ聞いてみたいものです。
 あなたたちが褒めている路上ライブは、違法行為ですから~、残念!(古すぎる……)
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