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「選挙カーが役立った人」はたった0.5%
選挙カーについて、当たり前といえば当たり前のことにあらためて気づいたのですが、公職選挙法では衆議院選挙、参議院(選挙区)選挙、地方自治体の選挙に関して、「候補者一人あたり使用できる選挙カーは1台」と決められているようです。
例外は参議院(比例区)選挙で、これは「候補者一人あたり2台」が認められているそうです。

公職選挙法
第百四十一条  次の各号に掲げる選挙においては、主として選挙運動のために使用される自動車(道路交通法 (昭和三十五年法律第百五号)第二条第一項第九号 に規定する自動車をいう。以下同じ。)又は船舶及び拡声機(携帯用のものを含む。以下同じ。)は、公職の候補者一人について当該各号に定めるもののほかは、使用することができない。ただし、拡声機については、個人演説会(演説を含む。)の開催中、その会場において別に一そろいを使用することを妨げるものではない。
一  衆議院(小選挙区選出)議員、参議院(選挙区選出)議員並びに地方公共団体の議会の議員及び長の選挙 自動車(その構造上宣伝を主たる目的とするものを除く。次号において同じ。)一台又は船舶一隻及び拡声機一そろい
二  参議院(比例代表選出)議員の選挙 自動車二台又は船舶二隻(両者を使用する場合は通じて二)及び拡声機二そろい

本当はこのあとに、候補者が何人を超えたら選挙カーを何台まで増やすことができる、というようなことを書いた恐ろしく読みにくい条文があったりするのですが、まあ基本的にほとんどの選挙は「選挙カーは一人1台!」ということで行われているんじゃないでしょうか。
これについて思うこと。

選挙カーというものを、「あれが来ないと候補者の名前や人柄がわからない!」だの、「選挙ムードが盛り上がらないじゃないか! 投票率が下がったら民主主義の危機だ!」だの、「選挙カーで連呼をするのも政策の浸透に必要だ!」だのと言って肯定する人や政治家(やほとんどのマスコミ)がいますが、それなら、選挙期間中でも選挙カーがまったく来ない選挙の場合はどうなるんでしょうね。

例えば去年の暮れにあった東京都知事選挙では、私は一度も候補者の連呼を聞かされずに済みました。当たり前の話で、何人かの候補者が1台の車でどれだけ走ったとしても、都内全域をそんなに隅々まで回れるものじゃないからです。
でも、だからといってほかの選挙と比べて都知事選が「ムードが盛り上がらなかった」だの、「投票率が低かった」だの、「有権者に候補者の名前も人柄も政策も浸透しなかった」だのということはないはずです。実質的に選挙カーなんか使っていないのと同じ状態でも、ちゃんと選挙としては機能して成立しているわけでしょう。
だったら、いっそのこと選挙カーなんて「無用の長物」はなくしましょうよ。

これは、
http://bunkasouonn.blog.fc2.com/blog-entry-343.html
に書いたことと被るのですが、東京都の選挙管理委員会が実施した2012年の衆院選、都知事選に関する世論調査によれば、

●衆院選で候補者の選定に役立った媒体
候補者の街頭演説 8.8%
自動車からの連呼 5.2%

たったこれだけです。さらに、

●都知事選で候補者の選定に役立った媒体
候補者の街頭演説 5.4%

となっています。

私は、どうして2012年の都知事選については「自動車からの連呼」の項目がないのかなーと思いながら過去の調査結果を見てみたのですが、なんと2011年の知事選の資料にはありました。

●都知事選で候補者の選定に役立った媒体
自動車からの連呼 0.5%

……たった0.5%……これは「候補者の選定に役立った媒体」として主にあげられた18個の項目の中で、「電話による投票依頼」の0.3%に次ぐ低さです。

もちろん、「知事選では、都内全域を1台の選挙カーでくまなく走り回るなんて無理。そもそも連呼が聞こえなかったから選定にも役立たなかったんだ。これが市長選や市議会議員選挙なら、もっと『連呼が役立った割合』は増えるはずだ」という理屈も成り立つでしょう。面倒なのでいちいち地方選挙の資料までは調べませんが、そんな調査結果が出ていることは十分考えられます。

でも、都知事選で「自動車からの連呼が候補者の選定に役立った」割合がここまで低くても、選挙そのものはきちんと行われ、その結果は法的に有効であると、政治家も官僚もマスコミも市民も認識しているんでしょう(まあ裏金とかの問題は置いといて……ね)。だったらもっと狭い地域を対象にした市長選や市議選などの地方選挙であっても、「選挙カーは必須だ!」ということにはならないはずです。

確かに都知事選のような国政選挙に準じるほど注目度の高い選挙は、テレビや新聞などの報道も多くなるので、有権者が候補者の情報に接する機会も増えるでしょう。それために、選挙カーの必要性や効果が相対的に低くなるのは当然です。
でも、市長選だの市議会議員選挙だのといった選挙であっても、新聞の地域欄には候補者の情報が細かく載るし、ビラやチラシはしょっちゅう郵便受けに投げ入れられるし、有権者さえその気になれば選挙カーなんかなくたって、いくらでも候補者について知ることはできるのです。

きっと、「選挙カーうるさい」と言って、政治家や選挙制度ばかり責めていてもしょうがないんでしょう。もっと有権者が「自ら候補者の情報を取りに行く」能動的な考えを持つようになって、「選挙カーなんか来ても来なくても一緒だし必要ないよね。てゆーかそれなら来ないほうが静かでいいし」という意識を高めてくれなければ、「選挙カーがなければ選挙にならないのだ!」という考えが(官民ともに)変わることなく、いつまでたっても「選挙騒音」や「政治家の騒音」が町を汚染し続けるんでしょう。
というか、日本の選挙制度というのはもうずっと「そういう状態」であると言えるでしょう。そのことに心底うんざりしてしまいます。

そういえば、今年の夏の参議院選挙と都議選挙で、「世論調査の結果、わざわざ解禁したインターネットの選挙運動を、ほとんどの有権者が参考にしてなかった!」と、マスコミは大騒ぎしていました。
ネットの情報を有権者が思いの外、参考にしなかったのは(その数字まで確認してませんが)事実でしょうが、それを言うならマスコミは、「街頭演説は、ほとんどの有権者が参考にしてなかった(ていうかずっと前からしていない)!」、「選挙カーの連呼は、ほとんどの有権者が参考にしてなかった(ていうかずっと前からしていない)!」という、調査結果を見ればすぐにわかる今の選挙制度の問題点を、しっかり指摘するほうが先じゃないんですかね。

いくら彼らマスコミにとって「街頭演説や選挙カーの連呼は、原稿にしやすいおいしい材料、絵になるおいしい被写体」で、「選挙の候補者は大切な広告主」で、しかもその広告主が「拡声器で演説したり連呼したりするのが大好き!」な人種だからといって、事実に基づいて「街頭演説や連呼はここまで無視されています」という報道すらしないのだから、それじゃあ話になりません。
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Author:H・K
市民グループ「静かな街を考える会」会員H・Kのブログ。日本の街にあふれるスピーカー騒音や絶叫騒音、うるさい接客、醜い景観などの問題について書き綴っています。

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