オーストラリアの静かな選挙制度
本会の代表、C.J.ディーガンさんは、在日40年になるオーストラリア人ですが、先日までシドニーの実家に帰省していたそうです。
ちょうどオーストラリアは、国会議員選挙の真っ最中だったらしいのですが、日本の選挙と違い選挙カーからの連呼も、「投票しましょう」という防災無線や広報車からの放送もないので、滞在中は非常に静かだったといいます。オーストラリアは、そんな「静かな選挙」が当たり前というのだからうらやましい(そもそもオーストラリアには、パレードなどの規制をするために設置した大都市の目抜き通りなどを除き、防災無線というものが存在しないそうです)。

いい機会なので、ディーガンさんにオーストラリアの選挙制度について聞いてみたところ、「それはいい!」と思ったことがあります。なんとオーストラリアには、「病気など正当な理由がない限り、投票所に行かないと(日本円で)2000円相当の罰金を取られる制度」があるそうです。
この制度があるから、いちいち国や自治体が「投票しろ! 投票しろ!」としつこく呼びかけたりしなくても、投票率が高くなる。「投票する義務」ではなく「投票所に行く義務」というところがみそで、投票したいと思う政治家がいなければ、投票所に行っても棄権したり白票を投じたりすればいいそうです。

政治システムの専門家でもなんでもない私には、選挙の投票を中途半端な国民の「権利」にしておいて、そのくせ「投票しろ!」と自治体などが押しつけがましく放送したり、マスコミが子どもを諭すように上から目線でお説教したりする日本のやり方より、「投票は国民の大切な仕事なんだから、せめて投票所にぐらい行けよな。行けない理由があれば聞くからさ」というオーストラリアの「投票の半ば義務化」のほうが、よほど合理的に思えます。

「正当な理由がない限り、投票所に行く義務がある」選挙制度を導入することによるデメリットって、何があるか少し考えてみたのですが、特に思い浮かびません。逆にこういう制度であれば、国民は自然に(嫌でも)政治家の発言や政策などに日頃から注目するようになるでしょう。テレビ、新聞、ネットなどで発信される政治の動向を気にするようにもなるでしょう。そうすれば、政治家がわざわざ選挙カーで名前を連呼したり、街頭でやかましい演説をしたり、自治体が「今、選挙をしているぞ! 投票しろ!」と繰り返し繰り返し放送したりする必要もなくなるわけです。
いいことづくめだと思うんだけどなあ。

最近、日本では、選挙に投票すると(投票所に行くと?)地域の名産品や商店街で使えるクーポン券をプレゼントする、なんてことをして、投票率を上げようとしている自治体が増えていると、しばらく前の新聞で読んだ記憶があります。
モノで釣るなんてアホなことをするより、納税と同様「投票は国民の義務なんだぜ、ま、投票できない理由があるなら話せよ。事情は聞くからさ」という制度にしてしまったほうが、よほどすっきりするような気がするのですが……。

ちなみに選挙の話ではありませんが、シドニーの電車の車内アナウンスは、「次に停まる駅名」や「ドアが閉まります」という放送をするくらいで、「ドアが閉まります」すら放送しない場合があるといいます。
日本のように、けたたましいアナウンスとサイン音で埋め尽くされた車内とは大違い。こちらもうらやましい限りです。
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