赤の他人のガキなど愛せない
子どもの騒音について考えたこと。

いわゆる「母性神話」、つまり「女性なら、無条件に自分の子どもを愛するに決まっている。子どもを愛さない女性は女性じゃない」というような神話は、とっくに否定されているはずです。
子どもというのはわがままで、うるさく、扱いづらくて、付き合うのにほとほと骨が折れる。だから実の母親であっても、ときには子育てが負担になり、子どもに対して憎しみが募ったり、虐待だの育児放棄だのにつながったりしてしまうケースがいくらでもあるわけです。

かつては、そんな女性は「母親じゃない」「女じゃない」と後ろ指を指され、社会から人間失格の烙印を押されていたものですが、今では「母性というのは、自然現象のように生まれてくるものじゃない。子どもを愛し、育てるのは、社会の後押しがなければ難しいものだ。女性が自分の子どもを愛することができないと言ったり、虐待したりしたとしても、一方的に『そんな奴は母親じゃない』と批判してはいけない」という社会通念が、ある程度できあがっていると思います。
「頑張り過ぎない育児」「我慢し過ぎない育児」というようなフレーズは、今ではよく見る言葉です。

それなのに。
「母親が自分の子ども愛せない」ことがあって当然なのに、「他人の子どもを愛せないのはおかしい。他人の子どもを邪魔にしたり憎んだりするのはおかしい!」と言わんばかりの風潮だけは、いつまでもいつまでも残ったままです。
そんな風潮こそ、どう考えてもおかしい。

自分の子どもであっても、あまりにもギャーギャー泣かれたり叫ばれたり、言うことを聞いてくれなかったりして育児に手を焼くと、愛することができず、ときには憎んでしまうこともある。
それなのに、赤の他人の子どもの奇声、嬌声、バカ騒ぎなどに苦しめられている人間に対しては、「子どもは社会の宝だ。それくらい我慢しろ」だの、「子どもの声がうるさいなんて、ちょっとおかしいんじゃないですか」などと言い、相変わらず「子どもに対する無償の愛、無条件の我慢」を強いてくるのが今の社会です。

実の母親でさえ、自分の子どもを憎むことがあるのなら、赤の他人が迷惑をかけられている他人のガキを邪魔に思ったり、憎むことがあったりしても、当たり前じゃないですか。別におかしいことじゃない。
私はもともと子どもというものが「好きでも、嫌いでも、まあどちらでもない」という程度でしたが、今のように近所のガキの騒音に苦しめられるようになってからは、反吐が出るほど嫌いになってしまいました。

「そんなふうに子どもを憎んではいけない!」と言うのなら、子どもを憎まなくてもいいような環境作りを、社会全体で考えるべきでしょう。
ところが今の社会通念や「育児」だの「子ども」だのの専門家の考え、さらには行政のやることなどすべてを見ても、母親の悩みが手厚くサポートされていく一方で、その周囲で迷惑をかけられている人間の苦しみは放置され続けているのだから話になりません(母親自らが、「子どものことで、そんなに目くじら立てなくたって!」などと言うのだから始末に負えない)。

公園の騒音や保育園、幼稚園、小学校や中学校などの学校騒音全体について、「子どもなんだからしょうがない」ではなく、「どうすれば、社会全体がもっと快く、子どもを受け入れることができるのか」という視点から、もう少し真面目に考えてほしい。それが、まがりなりにも育児や教育の専門家と名乗っている連中や行政、そして母親(もちろん父親も)のすべきことでしょう。

「母性神話」が嘘なら、「赤の他人が、他人の子どもを受け入れるのは当然」という考え方も、それ以上に「ただの神話」であり嘘っぱち。そんなの、当たり前じゃないですか。
勝手に自分たちの都合のいい「神話」を押しつけないでくれ。そういうことです。
関連記事


カテゴリ:子供・学校・保育園
TOP PAGE

 <<(次)今から参院選の騒音に怯えてます

ごみ収集車に音楽もアナウンスも不要(前)>>
 
■パンくずリスト

TOP PAGE  >  子供・学校・保育園 >  赤の他人のガキなど愛せない

■プロフィール

Author:静かな街を考える会 別館
市民グループ「静かな街を考える会」会員のブログ。日本の街にあふれるスピーカー騒音や絶叫騒音、うるさい接客、醜い景観などの問題について書き綴っています。

下記の「カテゴリ」から、気になるテーマを選ぶと読みやすいと思います。また「ブログ内検索」で検索すると、その言葉の含まれたエントリー一覧が表示されます。

「静かな街を考える会」については、このブログのトップエントリーで簡単にご説明しています。詳しくは「静かな街を考える会」のホームページをご覧ください。

■最新記事
■カテゴリ
■月別アーカイブ

■全記事表示リンク
■ブログ内検索

■会員の著書
■リンク
■RSSフィード
■QRコード

QR

■アクセスカウンター

FC2Ad