「患者様は神様です」もほどほどに
病院の待合室で、聞きたくもないBGMを聞かされると、落ち着くどころか私は逆にイライラします。
そこで、私が定期的に通っている病院のBGM騒音をまとめてみました。

・A総合病院
2年ほど前、待合室で急にBGM(イージーリスニング)を流すようになってしまいました。診察室に続く廊下のほうまで聞こえる音量だったので、紙に苦情を書いて渡したところ、これはすぐになくなりました。
ただし入れ替わりに、それまでは無音で画面だけつけられていたテレビが、音を出すようになってしまいました。とりあえずかなり小さい音量だし、面倒なので苦情は言わず放置している状態。

・B内科
以前は無音だった待合室で、1年ほど前からBGM(イージーリスニング)を流し始めました。
しかもここの先生(個人病院なので先生は一人)、同じ頃から患者が帰るとき、わざわざ玄関まで一緒に着いてきて「ご苦労様でした」とか「お大事になさってください」とか言いながら、90度まで深々と頭を下げるようになってしまった(私は別に具合が悪くて行っているわけじゃなく、ただの健康診断なのに……)。
診察室を出るときに「ありがとうございました」「お大事に」と挨拶を交わしてるんだから、わざわざその直後に玄関までしつこくついてきて、何度も何度も挨拶を繰り返す必要はないと思うんだがなあ。慇懃無礼すぎて、かえって嫌な気になります。

・C眼科
もともと待合室に、かなり甲高い音のオルゴールの曲が流れていて不快ですが、今のところ我慢して苦情は言っていない。
また、受け付けにある何かの機械が「ピッ!ピッ!」という、スーパーのレジにバーコードを通したときに出るのと同じような音を頻繁に鳴らしているのも耳障りですが、面倒なので苦情は言わず我慢しています。

・D歯科
ここはもともと、待合室に14インチくらいの小さなモニターがあり、ディズニーやトムとジェリーなどの子ども向けアニメを流したり、流さなかったりしていて、日によってまちまちです(流していないときは無音)。
画面だけなら別にいいけど、音を出しているときはかなり大きな音量なので、「今日、音を出していたらやめてくれと言おう」と思いながら行くと、そういう日に限ってモニターを消していたりするので、今のところ苦情は一度も言っていない。

音楽に心を落ち着かせる効果や、気を紛らわせる効果は確かにあるでしょうし、病院の待合室にそれを求める患者がいることも理解できます。
でも、万人が音楽を求めるわけでもないし、音楽がなければ待合室で「不安で不安で、とても待っていられない」という心理状態になるわけでもないでしょう。百歩譲って音楽を鳴らすのは許容するにしても、選曲や音量、音質には細心の注意を払ってほしい(イージーリスニングならともかく、C眼科のようなキンキン耳につくオルゴールは本当にキツイ)。
歯医者の場合、特に子どもの患者のためにアニメを流したりするのも、まあ、理解できますが、それも画面だけ(音を出すにしても、十分に絞った音量)でいいんじゃないかなあ。

それに、B内科に特徴的に表れてますが、病院が待合室で音楽を鳴らしたり、テレビをつけたり、いちいち「患者様」と呼んだり、やたらとしつこく、へりくだった挨拶をするようになったりしてきているのも、やはり行き過ぎた「お客様社会」の進行がそうさせているんでしょう。

病院だけじゃなく、2年ほど前から私の住んでいる市では職員が市民のことを「お客様」「お客様」と、まるで揉み手をするような言い方で呼ぶようになってしまったので、「そんなにへりくだるのはやめてください。私は『市民』や『住民』であって、別に『お客様』じゃないですよ。そんなふうに表面的な言葉遣いだけとりつくろった言い方をされると、かえって不快です」と言っても、職員は「こんなに下手に出て、まるで神様のように丁重に扱っているのに、なぜこの人は文句を言ってるんだろう」というようなポカーンとした表情をしているだけで、まったく話が通じません。

「あんなサービスもしなきゃ、こんなサービスもしなきゃ! 相手のことを神様のように扱わなきゃ! そうしなきゃ文句を言われる、嫌われる、客が来なくなる、ブルブルブル!」という行き過ぎた恐怖心が、小売業や飲食業だけじゃなく、病院や自治体まで浸食している。
それが、しつこい挨拶や「患者様」「お客様」などというおかしな呼び方、いちいち待合室で音楽を流したりする過剰なサービスなどにつながっている。
こういう業種の人たちは、それで客を「神様」扱いしているつもりなのかもしれませんが、そこまで過剰な扱いは「神様扱い」というより、ただの「腫れ物扱い」でしょう。
その「腫れ物」は、バカていねいに扱えば扱うほどどんどん大きくなって「もっとあれもしろ! これもしろ! 極限までていねいに扱え!」と言い始めるに決まっているんだから、自ら、どこかで歯止めをかければいいのに。

そんなことを書くと、「いちいち『うるさい、うるさい』と文句ばかり言っているお前のほうが、よほど自分のことを『お客様』だと勘違いしてんだよ」と思う人もいるでしょう。
でも、私は「よけいなことはしないでくれ」(よけいな音は出さないでくれ、よけいなサービスはしないでくれ、よけいな挨拶もしないでくれ)、つまり「過剰なお客様扱い、神様扱いはやめてくれ」という、まるで正反対のことを言っているだけなのです。
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Author:静かな街を考える会 別館
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