ますます加速するお客様社会
直接、騒音の話ではありませんが、根底では共通している「ますます加速する、過剰なお客様社会」について。
どこもかしこも、末期的だなあと思います。

私の住んでいる市でも、図書館の運営がついに民営化されてしまいました。
本を「1冊」だけ予約していたので、カウンターへ受け取りに行ったとき、職員(つまり民間企業の社員)が私にその本を渡しながら発したのは、
「お客様がご予約された本は、こちらでよろしかったでしょうか?」
……。

「自分が予約した本、しかもたった1冊の本が、自分が受け取るべき本かどうかくらい、いちいち言われなくても見ればわかります! どうしてそんなに、人のことを幼児扱いしないと気がすまないんですか!」
と、責任者らしき人と10分以上、話し合ってきました。

まあ、さすがに図書館(に関わる企業)で働いている人だけあって、責任者は「お客様のおっしゃること、私にはわかります」と言い、その言葉はうそではなさそうでしたが、
「だいたい、その『お客様』というのがおかしいんですよ。図書館の運営が民営化され、そこにいるのがあなたたち民間企業の社員になったとしても、図書館自体はあくまでも市の施設ですよ。営利企業じゃないんだから『お客様』なんて呼ばずに、従来通り『利用者』でいいんです。そんなに利用者のことを『お客様、お客様』と持ち上げてへりくだりすぎていると、そのうち自分たちにしっぺ返しがきますよ。そこんとこ、よーく考えてみてください」
と言って帰りましたが(我ながらしつこい)、どこまで本当に理解してもらえたのか。
私の話自体が「変な奴にからまれた。とんだしっぺ返しだ」と思われている可能性も大でしょうけど。

隣の市の図書館はまだ民営化などされていないので、職員は幼稚な問いかけもせず、過剰でおかしな敬語も使わず、かといってふんぞり返っているわけでもなく「適度にぶっきらぼう」で居心地がいいのに、地元がこんなふうなってしまうと、図書館にすら行きたくなくなります。

自転車で東京郊外の「ネッツトヨタ多摩株式会社」某店の前を通りかかったとき、10人以上もの人間が歩道をふさぐように整列していて通れませんでした。
最初は「ヤクザか? 宗教か何かか?」と思ったのですが、そうでもなさそうなので「あんたたち、邪魔なんだけど、何してんの?」と聞いたら「はあ? お客様をお見送りしているんですが」
車を買った客を見送るため、一同、歩道に整列して最敬礼している真っ最中だったようです。
「あのさ、ここ、歩道でしょ? 歩道をこんなふうに占拠したら通行の邪魔だということくらい、常識で考えてわからないか?」
と言っても、「そうすか」としか返ってこない。

自分たちの客を見送るためなら、歩道で他の通行者の邪魔になろうがどうしようが知ったことではない。「お客様」を過剰にもてなすことしか頭になく、それ以外のことはまったく目に入らず気にもとめない。
こんな態度が当たり前になってしまったのだから、お客様社会も来るところまできたんだなあと思いました。
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カテゴリ:店・施設・商店街
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Author:静かな街を考える会 別館
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