防災無線におびえる子ども
先日、とても興味深いシーンに出くわしました。

ある市の図書館にいたときのこと。夕方、防災無線から「七つの子」のメロディーが鳴り始めました。
図書館と同じ敷地にスピーカーがあるようで、そのメロディーは館内にまでかなり大きな音で響いてきます。私は「やれやれ」と思いながら聞き流していました。

すると、私の近くで母親と一緒に書架を見ていた3歳くらいの女の子が、一瞬、きょとんとした顔で周囲を見回したかと思うと、突然、横にいた母親に「ママ、怖いよ!」と言いながらしがみついたのです。
明らかにそれは、響き渡る「七つの子」のメロディーに恐怖感を覚えたための行動でした。

質の悪いスピーカーから流される、抑揚のない単調なエレクトーンで演奏された、どこに音楽性があるのかさっぱりわからないメロディー。アメリカの古いB級オカルト映画の恐怖シーンで鳴らされるような「七つの子」のメロディーは、はっきり言ってかなり不気味です。それがコンクリートの建物の中で反響し、うわんうわんと響き渡っているのですから、3歳の子どもなら「怖い」と思って当然でしょう。
「七つの子」が鳴っている間中、女の子は「怖い、怖い」と繰り返しながら母親にしがみついたまま。母親が「大丈夫よ、大丈夫よ」と言いながら背中をさすり続けても、離れようとしませんでした。
約1分後にようやくメロディーが終わりましたが、それでも数秒間、女の子は母親にしがみついて動こうとしません。しばらくしてようやく離れた女の子の顔は、少し気を取り直したようですが、まだ、今にも泣きそうな不安な表情をしていました。

この母親が、「あんな音楽を鳴らさないでください!」と役所に苦情を言ってくれればいいのですが……まあ、そうはしないでしょうね。
どんなに不快なことをされても「周囲の人たちがなんとも思っていないのなら、わたしも黙って耐えなきゃ」と考えることを美徳とする多くの人たちは、はっきりと自分の意見を言おうとはしないのでしょうから。

でも、子どもに恐怖心を植えつけるようなことまで平気でする防災無線など、本当に必要なものなのかどうか。少しでもいいから本気で考えてみてほしいものだと思います。
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カテゴリ:防災無線・広報車・夜回り
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